前回の内容は脳の図形認識による錯覚誤認の話でした。
今回は既成概念による誤認のメカニズムに迫ってみたいと思います。
さて、読者の皆様は以下の漢字を読めますか?
鬱 金
これは「うこん」と読みます。
「右近」← これも「うこん」と読みますが、その意味ではありません。
西洋ではターメリックと呼ばれる香辛料でカレーの黄色い色の色素です。
また、漢方薬でも「ウコン」は有名です。
でも、【 鬱 金 】では簡単に読めませんよね? それでカナ表記に頼るわけです。
通常、動植物をカナ表記する場合、 カタカナ が一般的です。
ですが ひらがな 表記も間違っているとは言えません。
う こ ん
これって 【 う ○ こ 】 に似てますよね?
とさりげなく暗示にかけます。
すると う こ ん という文字を見ると 先ほどの暗示が思い起こされ、 う ○ こ を連想してしまいます。
どうでしょう?
たった3文字ですが、似ているという情報が与えられただけで、パッと見誤認してしまいませんか?
また、誤認という失敗が重なると、もっと印象深くなって、
う ○ こ という文字であっても強制的に う こ ん と読んでしまったりします。
この例はシモネタ系ではありますが、既成概念の恐ろしさを知る良い例だと思えます。
さて、次は…
レミオロメン
という J-POP ロックグループをご存知でしょうか?
http://www.remioromen.jp/
このグループ名でさえ、
レミオ メロン
と読んでしまう人を知っています。
一度 そう覚えてしまうと、 なかなか誤読癖が抜けなくなります。
また老化がそれを邪魔します。
老化すると、この手の誤読を頻繁に起こすようになります。
新しい事を覚える際には、正確に記憶する事をお奨めいたします。
とはいえ…。
既成概念が邪魔をして、文字を見てはいるものの、正確に読めなくなる場合もあります。
ちなみに…。
ツレズレ日記 というタイトルを見て ツンデレ日記 と誤読したのは私です。 (苦笑)
ところが、この話を公開してみると、他にも数人は誤読していたようです。
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