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最終回 フタツ ノ セカイ[小説(第2期予定地)]  
詳細/おすすめ(7472/0) | ソーシャルブックマーク(0)  2009/05/19 12:12

デルタ:「クロウ!!応答して!!お願いだから・・・」

 

クロウは、ハメツとの戦いで生じた時空の歪み(ブラックホール)を消しに行ったまま、通信が途絶えていた・・・

 

ウルフ:「あの野郎・・最後の最後で勝ち逃げしたか・・・」

リリー:「クロウ様・・・」

ルル:「クロウお兄ちゃん・・・」

ララ:「勝手に居なくなっちゃうなんて・・ずるいのです〜・・・」

シグマ:「ウルフさん・・ワタシ・・・」

ウルフ:「何も言うな・・今はそっとしておいてやろう・・・」

 

船内は悲しみに沈んでいた・・・

 

デルタ:「・・さて、戻りましょうか」

シグマ:「デル・・・」

デルタ:「・・ありがと・・もう大丈夫だから」「・・ちょっとだけ席をはずすね」

 

そういうデルタの目には、涙がにじんでいた・・・

その時、通信が入ってきた。

 

???:「・・ら・・・ウ・・・うね・う・・・」

デルタ:「こちらアーク、電波状況が悪いみたい、もう1度お願い」

???:「こちら・・ウ、応答願う」「ゴ・・ムがまたダ・・しやがった」

 

デルタは、この声に聞き覚えがあった・・・

 

シグマ:「発進元をキャッチできたみたい、そっちに送るね」

 

その座標を見る・・先ほどまで歪みがあった場所であった・・・

 

???:「・・お、やっと起きたか、ゴーレム」

デルタ:「・・クロウ・・・?クロウなの?!」

「死んだかと思ったか?」

デルタ:「・・バカ」

「・・へ?」

デルタ:「クロウなんかもう知らない!!自力で帰ってくるのね!!!」

「・・お?お、おい?」「ちょ!?置いてくなってーーー!!!」

 

デルタは泣いていた、悲しいわけではなく、嬉しいから・・大切な人を失っていなかったからであった。

 

〜数年後〜

エデンのとある小屋・・・

 

少年の声:「お母さん、俺、ハンターになる!!」

母親の声:「せやったら、お父さんの装備を使い、あの人が引退する前まで・・教官になる前まで使かってた防具や」

父親の声:「流石俺とエールの子だな、まだ10歳だってのに・・よし!!これから大剣の特訓だ!!」

エール:「まったく・・気が早すぎるで!!」

ロイ:「ははは、すまんすまん」

少女の声:「お母さん、お料理教えて〜!!」

エール:「はいは〜い、ほな、行ってくるわ」

ロイ:「おう」

 

道の途中・・・

 

女性の声:「・・少し休みませんか?ワタシ、疲れちゃって・・・」

男性の声:「大丈夫か?シグ」「妊娠中なんだから無理するな」

シグマ:「それでは、ウルフがおんぶしてください♪」

ウルフ:「・・抱っこで言いか?」

シグマ:「・・はい♪」

ウルフ:「・・このままラム村へ行くか」

シグマ:「ふふ・・ルルとララが嫉妬しますよ?」

ウルフ:「・・だな」

 

ラム村・・・

 

ルル:「お兄ちゃん・・遅いね」

ララ:「お爺さんも遅いのです!!」

修羅:「我ならここだが?」

ルル・ララ:「にゃぁ!!」「驚かさないでよ!!/なのです!!」

修羅:「ははは・・すまないな」

ルル:「というより、こういうお爺ちゃんに慣れちゃったね」

ララ:「お爺ちゃんっぽくないお爺ちゃん・・なのです!!」

ルル:「・・その語尾、いい加減直したら?」

ララ:「とっくに直ってるけどね♪」

全員:「(笑い)」

 

そして・・・

 

男性の声:「お〜い、そろそろ行くぞ〜」

女性の声:「ちょっと待って〜お土産用意しなきゃ・・・」

男性の声:「エデンに行くのも久しぶりだからな〜・・・」

女性の声:「私たちの結婚を知ったら、ビックリするんじゃない?」

男性の声:「デル、忘れ物は無いな?」

デルタ:「クロウの方こそ、何か忘れてない?(ニヤニヤ)」

クロウ:「あぁ・・そうだったな」

 

そういうとクロウは、父親の写真の前へ・・・

 

クロウ:「親父、行ってくる」「・・んじゃ、行くか!!」

 

・・・いつかの遠い世界・・・そこには科学と魔法が同時に発展した世界があった。

引き裂かれてもなお、その世界に幸せが絶えることはない・・・。

 

END

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